トビタテ!留学JAPAN 2026年度派遣留学生を決定 応募者数増加から見る留学需要回復の兆し

2026/07/13 学校向け最新ニュース

文部科学省と日本学生支援機構(JASSO)は、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 新・日本代表プログラム」について、2026年度(大学生等対象・第18期、高校生等対象・第11期)の派遣留学生選考結果を発表しました。両対象とも応募者数が前年度を大きく上回り、コロナ禍で落ち込んだ留学需要が着実に回復している様子がうかがえます。本記事では、最新の選考結果の概要と、その背景にある社会的な変化、そして学校現場が今後準備しておきたいポイントについて分かりやすく解説します。


トビタテ!留学JAPAN 2026年度派遣留学生決定

まず大学生等対象(第18期)の結果です。応募者数は前年度の1,204名から1,481名へと約2割増加し、在籍校数(275校)とともに第2ステージ開始以降で最多となりました。採用されたのは277人で、倍率は5.3倍に上昇しています。コース別に見ると、イノベーターコースは応募154人・採用50人で倍率3.1倍、STEAMコースは応募458人・採用111人で倍率4.1倍、ダイバーシティコースは応募869人・採用116人で倍率7.5倍という結果でした。大学別の採用者数では東京大学が20人で最多となり、早稲田大学11人、京都大学9人、東京外国語大学・上智大学が各8人と続いています。


高校生等対象(第11期・拠点形成支援事業含む)も同様に伸びています。応募者は前年度比4割増の2,602人となり、過去最多となる計1,083人が採用されました。拠点形成支援事業に新たに複数の府県が加わったことも、採用人数増加の一因となっています。派遣留学生を対象とした壮行会は、大学生等対象が7月18日に文部科学省で開催される予定です。なお、高校生等対象(第11期)の壮行会・事前研修はすでに6月に実施されています。同制度を支える支援企業・団体は109社・団体、支援額は44億7,000万円(2026年6月1日時点)にのぼり、官民一体での取り組みが着実に拡大しています。
 




応募者増加が示す「留学需要回復」

なぜここまで応募者数が増えているのでしょうか。背景には複数の要因が重なっています。


第一に、コロナ禍で落ち込んだ留学者数の回復です。トビタテ!留学JAPANは2023年度から「第2ステージ」を掲げ、コロナ前の水準まで留学者数を戻すことを目標に掲げてきました。数年間の空白を経て、生徒・学生の「海外に出たい」という意欲が再び高まっていると考えられます。


第二に、円安という逆風があるにもかかわらず希望者が増えている点です。渡航コストの上昇は事実ですが、制度側も留学準備金の増額など物価高騰への対応を進めており、経済的なハードルを補う工夫が奏功しています。


第三に、社会全体で海外経験の価値が見直されていることも見逃せません。単なる語学力向上だけでなく、探究活動課題解決型の学びを海外で行う経験そのものが評価される時代になっています。


第四に、企業側のグローバル人材へのニーズです。国際的な視野や異文化対応力を持つ人材を求める企業が増える中、学生自身も「留学経験がキャリアに直結する」という認識を強めています。こうした複合的な要因が、応募者数の増加という形で表れているといえるでしょう。
 


学校が今後準備しておきたいポイント

応募者増加という追い風がある一方、学校側の受け入れ・支援体制には課題も残ります。
国際交流・進路指導のご担当者様には、以下のような点をあらためて見直していただくことをおすすめします。
 

海外研修プログラムの見直し:長期留学だけでなく、短期研修や語学研修など多様な選択肢を用意し、生徒・学生の関心の入り口を広げる
短期研修ニーズへの対応:まとまった期間を確保しにくい生徒・学生も多いため、夏休み・冬休みを活用した短期プログラムの需要が高まっている
アジア留学の人気:欧米だけでなく、費用や渡航のしやすさからアジア地域への留学ニーズも拡大している
探究学習との連携:海外研修を「探究学習」の一環として位置づけることで、教育活動全体としての意義づけがしやすくなる
危機管理体制の整備:渡航先でのトラブル対応や安全管理の体制を、制度の拡大に合わせて再点検する
保護者への情報提供:費用や奨学金制度、安全対策について、早い段階から丁寧に説明する機会を設ける


これらは特別なことではなく、既存の国際交流プログラムに少しずつ組み込んでいける取り組みです。

 


 

イクシルでは学校ごとの目的に合わせた海外研修をご提案しています

イクシルでは、高校・大学それぞれの教育方針や生徒・学生の状況に合わせて、オーダーメイドの海外研修プログラムをご提案しています。
短期の語学研修から、探究学習やSDGs、キャリア教育をテーマにした中長期プログラムまで、目的に応じて柔軟に設計することが可能です。
異文化交流を軸にした現地体験を通じて、生徒・学生が主体的に学びを深められるような研修づくりを大切にしています。


海外研修・留学プログラムをご検討中の学校様は、お気軽にご相談ください。

 

参考資料


記事内の数値は2026年6月〜7月時点の公表情報に基づいています。最新の詳細は上記公式サイトにてご確認ください。
 

≪ お問い合わせ ≫

株式会社イクシル
044-400-0421
info@icxil.co.jp
※平日10:00~17:00